文化の日/哀原友則(正月太郎)

どうも哀原友則です。
今日は文化の日

ということで、
自分が自由になるためには肉を焼かねばならない、そして、自分の心の中にだけその美味しさを閉じ込めてしまわなければならない
という文化的衝動に駆られてランチ焼肉食べ放題の神保町食肉センターに向かう。


ランチタイムは850円で焼き肉食べ放題というお店でテレビで紹介されていたのを見たためだ。

Aセットはタレ味と塩味の豚、Bセットはタレ味とみそ味の豚、Cセットは朝どりレバーとハツ。Cセットは限定セットなので早めになくなるらしい。


行列だがとりあえず並ぶ。

わたしがきた時はすでにCセットが売り切れ。
おばさんがとにかくレバーを食べさせろと喰ってかかっていた。
生肝を欲する紅衛兵のような肉に対する情熱がほとばしるのだ。仕方ない。

うしろのおっさん二人が行列を割ってメニューの写真やらをバシバシ撮っている。
それを見たおばさんが同じようにメニューを撮ろうとすると「並んでるだろうが!」と喰ってかかっていた。
肉に対する情熱が他人に厳しく自分に甘くさせるのだ。仕方ない。
わたしの後ろに並んでいたのだが写真を撮るふうでこっそり前に出ている。
静かにわたしもおっさんらの前に出るを繰り返す攻防。

そんなおっさんらが片付けで半ば手がつかぬも空いている席を見てさっさと入れろよ、とわめき始める。
平家の反映を指をくわえてみておれ、と入道さまに言われたかのように静かに列に並ぶ一般人とは異なり、このおっさんらは主張する。




わたしはBセットを注文したが、おススメはAセットである。なぜなら初めこそ味に区別はあるがおかわり肉は味が自由だからだ。Aを頼んだからみそ味が食えないということはないのだ。

残念ながらおっさんらがそのことを聞いていてわたしも知った。
セットのご飯、汁はおかわり自由だが、サラダもおかわり自由であることはおっさんが聞いたことでわたしも知った。
おっさんの効能は計り知れない。

入店後も散々文句を言っていたおっさんたちだったが、食べきれない肉を焦げ付かせ山盛り残して去って行った。
ありがとう、おっさん。

もくもくと食べるわけですが、煙ももくもくとしている。
自分で言うのもなんだが清潔感は無いが味はいい。

ロースター上の煙突から黒い油がポタリと肉に落ちたりする。いい湯だな、いい油だな。いやよくない。
だが、まあ気にならない。

おかわりは1品ずつ可能。
みそ、塩、タレなどを頼む。
忙しいのですぐは来てくれないから、ある程度余裕を持って注文する。

グラス交換制のように肉皿交換制か、と思っていたらおっさんたちが肉に山盛り焼いてないのがあるのに注文していて普通に通っているところをみると関係ないようだ。


カウンター席は主にひとり焼き肉用。
テーブル席は二人で1台のロースター。
おっさんらはカウンターで二人1台をあてがわれて文句を散々言っていた。

二階席もある。

4皿食べて帰ることにする。
一応45分制限だが、45分も到底いられない。いやなぜか早食いの一本勝負的展開になってしまったのだ。
今度はCセットを、と心にちかい店を後にした。

一体なんのために神保町に来たのかわからないです。

以上哀原友則の神保町食肉センターリポートでした。
稽古や劇団のことに全く触れていない。あまつさえ写真も取り上げない自分の内容を見なおして愕然としています。