気づいたら/J.K.Goodman

梅雨があけそうだ。雨の記憶があまりないが、梅雨ってこんなもんだったろうか?
 
雨の記憶どころかここ数日の記憶も怪しい。あまりに代り映えのない生活なのだ。散歩と読書。後はバイトをひたすら。
 
よろしくない。非常によろしくない。
よし、じゃあ、遠くの図書館に散歩がてら歩いて行こう!!
 
基本的には、貧しさに耐える時の発想は変わらない。ブレない。選択肢がなさすぎてブレようがない。
 
まずは、区内のどの図書館に一番沢山お目当ての本が置いてあるのかをネットで検索。
 
予約という抜本的な手法が目に飛び込んで来るけど、見なかったことにする。
 
決まりだ。
片道4.5キロ。坐骨神経痛を患いながらの地獄のハイキング。チャリンコさっき整備したけど、油もさしたけど、空気もパンパンだけど、敢えて徒歩。
 
ココロに冒険を〜 ♪です。
 
書を捨てよ、街へ出よう  なんです。
 
んなこといって、持って帰って来る本がとても重くてギブアップなどというオチだろう?などと思ったら大間違い。
 
想定内です!ちゃんとでかいリュック空にして、背負いました!
 
結局方向音痴で、道に迷って、辿りつけず帰ってくるんだろう?などと思ったら大間違い!!
 
Googleマップ30秒に一度のチェックも怠らず最短距離で、図書館に無事到着!!
 
どうせ休館日とかそういうオチだろ!
 
正解っ!!
 
区内に散ってる図書館って、休みバラバラなのね。最寄りの図書館のカレンダーしか確認してなかったわ。
 
悔しさにタクシー拾ってやろうかとも、思いましたよ。でもね、でもね、あまりに気合を入れてしまって、トレーニングウェアで来てしまい、蒸し蒸ししたこの季節、結構な汗かいてて、このままタクシーのると、力尽きた感半端ないから、恥ずかしい。そもそも貧しくて、こんな事でタクシー使えない。
 
そうだ、夢冒険だった。ココロに冒険を〜だった。冬季単独無酸素、無寄港、フーセン、自己責任の冒険にはタクシーは出てこない。
 
エベレストでも、力尽きたアルピニストは下山の時が圧倒的に多いのだ。
 
帰りが大事。
 
気を取り直して復路。
道は来た時に覚えている、、、つもりだった。
 
見たことない風景に気づいたら、
自宅までの距離が一キロくらい増えていた。
 
凹んだ。
 
休み休み往路の倍ちかくの時間をかけて無事帰宅。
 
ネットで、最寄りの図書館に本を予約しました。